既に世界中に拡散してしまったコロナウイルス感染は確かな治療薬と予防薬ができない限り終息はしないだろうことは分かってはいますが、私が懸念するのはそれまでに最短でも1年は要するとしたら、今のままだととんでもなく膨大な数の失業者が出るのではないかということです。帝国データバンクでも1年続けば倒産する企業は60万社になると予測しているし、無収入になれば3か月しか持たない企業が大半だとしています。コロナ騒動が終息するのを待って企業活動を本格的に再開しようと思っても、それが1年後だと大半の企業が倒産してしまっていて、どこもかしこも失業者で溢れかえって国は崩壊します。中小零細企業で3か月、大企業でも1年となると持つかどうか分からないというのであれば、6月をメドに企業活動を再開させる必要があるのだと思います。ウイルス感染拡大のリスクはありますが、ウイルスとの戦争だと言うなら企業は生き残りを賭けて細心の注意と準備をして活動を再開しないと、例えば1年後とかコロナ騒動が終息してもその時国民が生きていく術を失くしていたら、結局ウイルスとの戦争に負けたことになるのだと思います。
私は今回のコロナ騒動で政治と行政には改めて危機対応能力の無さを痛感しました。もしこのコロナ騒動の挙句膨大な数の失業者とその家族が生活苦に陥って、万とかいう単位の餓死者や自殺者を出したなら、国会議員は与野党関係なく全員刑務所に入るべきだと思います。国民の命を守れないのなら何のための国会議員であるのか、その責めは当然負わなばならないし、その覚悟が無いのなら政治家などになるなと言いたいです。
行政も危機対応とか緊急対応とかは全く機能不全です。対市民の仕事はできるだけ分かりやすく単純化すればいいものを、何だってあれほど細かく煩雑にしかも分かりにくくするのだろうと思って見てきましたが、お役所仕事の一つの特徴は自分の仕事を担保することを優先してきたようだということです。例えば市民が提出する書類にしても、専門用語とかの意味とか馴染みがないと初めてでは書けないようなものが多いです。市民が書けないようにして置いて自分の仕事を担保するというやり方をして、今となって仕事が煩雑過ぎて職員不足で手が回らないことだらけというのは、自分勝手が過ぎるのではと言いたくもなります。ODAとか日本は途上国に海外援助資金をあれほど出しながら、それを活用する国々にあまり喜ばれなかったそうですが、役人根性というか活用にあたり小うるさい注文が有難みを消していたとか。今の行政の機能不全も本質的には同じで、資格審査に手間取り過ぎたりした挙句実効性が著しくそがれたり、手遅れになったり、役人である前に一人の市民として自分たちの仕事を見直す必要があるのだと思っています。
時代はこれから過激に変わりそうです。人類は破滅か生き方を変えるかというほど大きな転換期に入りつつあるのだと思っています。既に過去の気象データーは何の役にも立たないほど気象環境は変化し続けていて、20年後とか30年後に地球はどんな姿であるのだろうか全く見通せません。私は今回のコロナウイルス騒動は、気候変動によってもたらされる何十年後かの地球を先取りして、その災悪をシュミレーションしているようだとどこかでそう感じています。旧態依然のままでは生きていけない時代に入りつつあるのだから、危機対応能力とか緊急対応能力を高めないとこれからは厳しくなるばかりです。