加温を早めに切り上げて着色の初期始動を早めた結果ですが、夜温が20度以上になるのが年々早まってきているため、着色の邪魔をしてまで粒を肥大させるような作り方はもう止めました。ブドウの成育サイクルが円滑に進むことが最優先で、粒の肥大とかはお天気(特に夜温)に委ねることになりますが、着色系は幾ら粒を大きくしても着色させないと秀品とはならないということがあります。気象環境の変化への対応ということは農産物には必須事項であり、自然という環境の中での営みはどうにもならない相手との格闘を常に強いられています。
作り方を変えて、天候次第では粒の肥大が不足気味になっても仕方がないと覚悟はしていたのですが、伊豆錦は粒の肥大も例年と遜色なく、着色面からすればこれまで最高になることは間違いないようです。
現在、糖度は17度前後というところで、一週間もあれば18度域に達するだろうと見込んでいます。今でも食べられるのは勿論ですが、伊豆錦は完熟域から過熟域で出したい品種です。このブドウの味の本領はそこにこそあると思っているからです。
出荷は7月25日から始めます。