この品種が40度近い高温に特に弱いのは、一昨年経験済みです。その手痛い経験を踏まえて、昨年、今年と施設の高温対策は早めに取ってはいるのですが、今年も一部の葉が黄葉したり、水分を奪われて萎んだ粒があったり、一昨年ほどではありませんが多少の傷みは出ています。
「天山」は仕上がり具合が全く読めません。
枝に花芽があまり付かず、まだ生殖成長に目覚めていない、ということが第一にあります。果実を本気で作ろうとするほど樹が成木化していないということです。
二つ目は、熟期になってから、しかも糖度15度前後になってから裂果するということです。10日後に出荷しますと言ってから裂果するような厄介さがあります。
加えて、早すぎる猛暑、高温による傷みがどの程度まで影響を残すかということが三つ目です。
今年から販売品種としてホームページに載せてはいますが、どんな仕上がりになるのか、予測不能な部分が多すぎる困った品種です。
今年販売予定は5年生の樹8本ですが、1キロが見込める房数は150程度で、秀品数は全く分からないため、30房限定の販売とします。秀品率をその程度に低く考えて置いた方がよさそうです。
更に、結果的に、私の思っている商品化レベルに達しない場合は、試食品として送料のみご負担願えるよう、こちらで勝手に切り替える積もりです。
予約販売をやり辛い難儀な品種ですが、年を経る毎に、樹の生長と共に、秀品率を上げて、秀品数を増やしていければと考えています。