粒を大きくしたがる私が、大きくなり過ぎそうだと慌ててブレーキを掛けるのも滑稽ですが、瀬戸ジャイアンツでは30グラム前後まで粒を肥大させて、熟成にもう諦めようかと思うほど長い時間を要した苦い経験があるからです。
糖度的にいえば、そこまで粒を肥大させても、16度程度にはすんなりいけるのですが、そこから先が遅々として進まず、最悪なのは本来種があるべき所が空洞化することです。
以来瀬戸ジャイアンツは粒の大きさが20グラム程度以上にならないように留意しながら作っています。熟成して果肉が締まってコリコリ音がするほどの食感を、この品種では何より大切にしています。
人の顔よりはるかに巨大な葉群を見ると、油断するととんでもない巨大粒になるのは、それは当然だという気がします。