昨年は糖度的には今までで最高で、ほぼ20度で最初から最後まで出せました。
たいていの方は高糖度を喜びますが、甘すぎて瀬戸ジャイアンツの持ち味が消えていると、文句を言われる方もたまにはあったようです。
私も数値目標として糖度20度を掲げているのですが、本当のところそれほどの糖度が必要なのかは疑問です。
ピオーネはあえて糖度20度までは置きません。若干酸味の残る17,18度の時が、果肉の質感からしても、最高の時だと思っているからです。糖度20度越えをしたピオーネは、甘すぎてもたれるし、果肉が柔らかくなって、鮮度感が落ちます。
瀬戸ジャイアンツは果皮のかすかな苦み、あるいは渋みが、甘さを抑えます。
昨年は糖度24度を数回計測しましたが、まだ行きつかないというか、品種としての可能性の域を、まだ広げ続けています。
私は糖度が高いほど、甘いほど、おいしいとは思っていませんが、品種の可能性を可能な限り広げたいという思いと、本当のおいしさはどこなのだという思いに、結構揺れたりもするのです。