国連の3機関FAO(国連食糧農業機関)、WHO(世界保健機関)、WTO(世界貿易機関)が既に警告を出していますが、コロナ騒動の影で世界に食糧危機が潜に進行し始めているようです。世界の各国門戸を閉ざして人の往き来も物流も止まっていることが原因ですが、何時まで続くか終息が見通せないコロナ騒動に際し、食糧輸出国も食糧を非常時用に蓄えておきたい思惑もあって輸出量を減らしているようです。日本のように食糧自給率の低い国はこの問題が深刻化すれば死活問題となりますが、今回は生産量に問題があるのではなく輸出入等物流が停止していることが主な原因なので打開はできそうですが、コロナ騒動があまりに長く続くと人手不足とか生産そのものに躓く恐れがあり、そうなると食糧危機は本当に起こってしまいます。現に米国ではメキシコ人が雇用されて農業を支えていたのですが、今はメキシコに帰ってコロナ感染防止のため国境を逆封鎖しているとのことです。米国内の失業者は1500万を越えてもう2000万に届く頃かと思いますが、農業は肉体労働なので敬遠されがちで、このまま人手不足で米国農業が大幅な生産量ダウンでもしたら、世界はそのまま食糧危機となります。
日本もいい加減に目を覚まさないと、これからは世界の食糧事情も厳しくなる一方のようです。他国に食糧を依存してたらこの先国民を餓死させるようなことが何時突発的に起きるかもしれないということを本気で考えないと、これから先の時代に待ち構えているのは温暖化灼熱地獄かも知れないし、それもそれほど遠い先の話ではなく、オーストラリアとか米国でも既に地球上のあちこちで気温40度をはるかに越えるような灼熱地獄は発生しています。
10年程前の夏最高気温37〜38度が2週間続いたことがありますが、ブドウの葉の状態を見ていると限界ぎりぎりで、40度になればもう持たないだろうことを痛感していました。あの時から40度を越えれば今の作物は殆ど駄目だろうと思っていましたが、確か一昨年あたりから国連がやっとそのことを言いだしたようです。日々お天気を相手に生産の現場で格闘している生産者は、多分学者や研究者より早く何が起こっているのかを感知しているはずです。私は少し前第一次産業が再び主役に返り咲く時が来るとブログに記しましたが、それは温暖化が更に進み、気候変動の挙句農産物の生産が困難になるような状況下を想定してのことです。食糧が無ければ人類は生きていけないのだから農業での食糧生産は死に物狂いの血眼になるはずだし、少しでも環境を良くするためには植林とか地球に緑を増やすことに努めなければならず、私が言いたいのは、人類が生き残りを賭ける場所は農業、林業、漁業等第一次産業だということを肝に銘じておく必要があるということです。
食糧は経済力があれば世界のどこからでも調達できるなどと何時までも考えていたら、今のコロナ騒動でも2年以上続くとなると世界の食糧事情は危機的になりそうだのに、自国で必要な食糧は自国で生産するような国を目指さないと、これからの厳しい時代を生き残るのは困難だと思っています。