昨年フィリピンを襲った風速90mというような台風が、今世紀末には日本を襲うようになると気象庁や科学者は予想していますが、そんな何十年も先の話ではなく、猛暑が続いて海水温の上昇が続けば、何時でも起こり得るように思えます。
30m以上の暴風にはビニールハウスが耐えられないことはよく分かっているので、台風が近づく前に全ハウスの屋根被覆を撤去しました。梅雨の最中で屋根被覆は残しておきたいのですが、台風に備えて止むを得ずです。
結果、風はそよ風程度で、雨も全水瓶を満水させるほどには降らず、無事なのをほっとしつつも、どこか期待外れで拍子抜けするところがあります。
農業は天気の動向を注視しながら、一作一作がはらはらどきどきの連続で、新たな一作は常に未知なる一作で、無事辿り着けるかどうかも分からない不透明さの中にあります。闘う相手が到底敵わないお天気である以上、どんなに技術を積み上げても、自惚れることは先ずありません。
写真は出荷に辿り着いたピオーネです。着色は見る必要が無いところまで来ているようだし、糖度的には早いところでは18度域に入っているようです。加温の設定温度をぎりぎりまで下げて、粒の肥大にどの程度の影響が出たのか、やや肥大不足の房もありそうですが、答えは出荷を終えて総括されて出ます。
予定通り、ピオーネは7月15日から出荷いたします。