ネットで「大東亜戦争」を検索してWikipediaを読むと、GHQの占領政策の一つに、1948年12月8日以降、GHQ民間情報局作成の大平洋戦史「真実なき軍国日本の崩壊」に満州事変から太平洋戦争まで、日本の侵略と残虐行為を記述した戦史が各新聞に掲載され、その単行本は10万部完売され、GHQの指導で学校教育にも奨励され定着した、とあります。これが多分戦後の米国の洗脳教育であったはずで、日本軍をともかく悪者としての意識を日本人に植え付けるためです。
日本は先の大戦を「大東亜戦争」と称していたのですが、GHQはその呼称を禁止したとあります。植民地支配の当事国英仏蘭にとって「大東亜戦争」は植民地戦争の意味合いを帯びるから何とも都合が悪いからです。日本軍をとことん悪者にして自分たちがそれを懲らしめた正義にしておかないと、あの戦争で何百年も続いた植民地支配の蓋が空いて収拾がつかなくなることを何よりも恐れていたからだろうと思います。仮にGHQがでっち上げるような極悪の日本軍だったとしても、350年以上もインドネシアを植民地にして搾取を続けたオランダの悪さは、比べることができないほどに凄いものです。
日本は1941年に、欧米諸国によるアジアの植民地支配を開放し大東亜共栄圏を設立してアジアの自立を目指す、「大東亜戦争」と閣議決定したとありますが、私が思うにこの主張を世界へもっと強く明確に届けられていれば、日本対米英蘭等連合国の戦いは、日本対欧米植民地支配という戦いに意味合いを変えて、嫌でもアジアでの欧米植民地支配を表に引きずり出すことになったはずです。戦争に負ければ生かすも殺すも相手国次第と観念していますが、日本をとことん悪者にして、欧米の植民地支配を不問にして、戦後処理を終わらせ何事もなかったような顔をしている様を思うと、本当の悪はどっちなのだと言いたくもなります。昨年インドが英国に植民地支配の賠償請求をしましたが、あって当然のことだし植民地支配された他の国々も何かのきっかけで賠償請求を言い出すこともあるのだろうと思っています。戦争が終わってまだ百年にはなりませんが、植民地支配は何百年も続いたのだから、根の深さが違うだろうと思っているからです。
幕末から「大東亜戦争」に至るまで、欧米の植民地にならない、そのためにどうするのかを、動機と主題として日本の歩みは一貫しています。明治維新以降の性急な国づくりも、欧米の植民地にならないためには、欧米に負けない国力と軍備兵力が必要で、その思いに沿ってなされています。一つの思い一つの意識を深く抱えてそれを実現するため歩みを進める、幕末から「大東亜戦争」までの日本史は欧米の植民地支配との戦いの歴史であったのではないか私は思っています。だからそういう目で見ると「大東亜戦争」は必然であったとも言えそうですが、最近研究が進んであの戦争は米国が日本にそうせざるを得ないように仕掛けた戦争であったというのが定説になりつつあるようです。
日本は戦争に敗れましたが植民地支配されていたアジアの国々は独立し、アジアでの欧米の植民地支配は終わりました。例えばインドネシア進行、日本軍は350年もインドネシアを植民地支配しているオランダ軍を追い出し、再びオランダが戻ってきたとき戦えるようにインドネシアに軍隊を作り軍事訓練をして武器まで供与したとあります。事実日本軍が居なくなってからオランダは戻ってきたのですが、インドネシアは戦って二度と植民地にはならなかったとあります。日本軍は米国などに意図的に極悪にされていますが、私はインドネシアに見せたような姿が本当の日本軍なのだろうとおもっています。進行した先々の国々で独立を促すような教育や訓練を施した、同じような話があちこちに残されているようです。
大東亜共栄圏構想を実現するために、韓国や中国でも国造りに国家予算の大きな部分を拠出しているし、他のアジア諸国でも教育や国づくりに力を注いでいます。強いて言えば大東亜共栄圏構想も日本が突出しすぎて実現しようとしたため、過激な独裁者か暴君のように見られることもあったのではと思うし、どこの国へ行っても抵抗勢力には軍隊なのだから容赦しないということから、恐怖心を与えていた面はあったと思います。
幕末から「大東亜戦争」までの日本史私見で、世界史に燦然と輝いていいはずの二つの出来事があります。一つは白人至上主義の人種差別撤廃を訴えて実現させたこと、もう一つはアジアでの欧米の植民地支配を終わらせたことです。敗戦国であるが故にその栄光は与えられませんが、世界の著名な歴史家の面々も日本の功績はほぼ認めているようです。1985年日本の傷痍軍人協会代表団がオランダを訪問した時、アムステルダム市長サンティンが市長主催の親善パーティで、「本当に悪いのは侵略して権力を振るっていた西洋人の方です。日本は敗戦したが東亜の解放は実現した。即ち日本軍は戦勝国の全てを東亜から追放して終わった。日本の功績は偉大であり、血を流して戦ったあなた方こそ最高の功労者です。自分を蔑むことを止めその誇りを取り戻すべきです。」と歓迎挨拶をしたと記されています。心に響くので最後に引用しときます。