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2014年07月26日

辿り着くまで敵だらけ

台風8号に備えて全ハウスの屋根被覆は撤去しましたが、梅雨の最中ということもあり雨が降り続けば、灰カビ病とかベト病などの病気が多発する恐れがあるという懸念がのこりました。台風そのものの影響は殆どなかったのですが、台風の前から一週間ほど毎日にわか雨が降って、ブドウに掛けられた袋は乾く暇もなく、嫌な予感がしていました。
案の定瀬戸ジャイアンツに灰カビ病が発生して、全体の一割強の房に腐りが出たようです。蛾に刺された粒が腐ってそこから灰カビ病が発生するのです。袋が乾いていれば刺された粒だけが腐って腐りが広がらないのですが、一週間も袋が濡れた状態だと灰カビ病が発生して、ひどい房だと半分以上腐って切り落とすのみとなります。
昨年も8月24日から10日間ほど雨が降り続き、総雨量は400ミリを越えて、裂果しないはずの瀬戸ジャイアンツが房のどこかしこの粒が裂け、裂けた粒が腐って灰カビ病が発生して、あれほど瀬戸ジャイアンツが腐ったのは見たことがありません。8月24日といえばまさしく出荷直前のタイミングで、そこまで明石園芸史上最高の瀬戸ジャイアンツになると思っていただけに、天国と地獄が紙一重で入れ替わるのを嫌になるほど味わってしまいました。
お天気が相手とは言え、昨年と同じ目を味わいたくないとの思いは強く、今年は屋根被覆の撤去の仕方を変え、屋根の最上部のパイプにビニールを縛り付けて、秋雨前線とか雨が降り続くようであれば何時でもビニールを屋根に広げられるようにしています。再び広げても台風が来そうになればまた畳むことになる、そう思うとやる前からくたびれてきます。
標高250〜300mという山の斜面での果樹作りは、お天気以外にもイノシシやアライグマの猛攻は年ごとに激しさを増してきています。イノシシは見ない日はないくらい毎日昼間から出くわします。先日とんでもなく大きなイノシシと出くわした時、立ち止まって私を睨みつけるので、頭にきて走って突撃すると草むらに逃げ込みましたが、あのふてぶてしさからすると私が背を向けて逃げると追いかけてきたのかも知れません。
辿り着くまで敵だらけ、辿り着いても敵だらけ、ここでの農業は年ごとにサバイバルの様相を濃くしてきているようです。
posted by 明石 at 22:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 園主の独り言

2014年07月19日

クイーンニーナ

もう少しすっきり着色してから紹介しようと思っていたのですが、これぐらいの色具合が私好みなので写真撮りしました。新品種「クイーンニーナ」です。
農研機構果樹研究所において「安芸津20号」に「安芸クイーン」を交配して誕生した品種で、「クイーンニーナ」は「安芸津27号」の「27」と「安芸クイーン」の「クイーン」を合わせて命名されたようです。
一般の苗木屋さんが苗木を販売できるようになってまだ4年目の新品種ですが、当園では昨年2年生の木に無理に結実させ試食してみて、いささかショックを受けるほど私好みのブドウであることが分かりました。
皮ごと食べる品種ではないのですが、果肉の質感が高く、皮ごと噛んで食べてもそれほど皮が邪魔にならないようだし、完熟させれば皮も十分美味しいです。甘味でも酸味でもないどこかレトロなコクが旨味に加味されていて、詩情を呼び覚ますような味わいがあります。粒の大きさもこの写真の実物で20gに届いているし、あとは房形が整えば来年度には商品化できそうです。
次々と優れた新品種を生み出してくれる品種改良の方々には心から感謝しています。
私の仕事はその品種を生産の現場でどこまで進化させられるか、品種の可能性を限界まで作りきることです。その品種を生み出された方々に、ここまで作れますよと目を見張らせることが、作り手としての感謝の表現になるのだと常々思っています。001.JPG
posted by 明石 at 00:14| Comment(1) | TrackBack(0) | 園主の独り言

2014年07月12日

ピオーネ 7月15日から出荷します

フィリピン沖で発生する台風は巨大勢力に発達するという傾向が近年顕著になってきていますが、今回の台風8号も7月上旬でありながらその通りに発達しながら北上しました。これが8月下旬以降とか日本近海の海水温がピーク時であればどうなることやら、考えると恐いです。
昨年フィリピンを襲った風速90mというような台風が、今世紀末には日本を襲うようになると気象庁や科学者は予想していますが、そんな何十年も先の話ではなく、猛暑が続いて海水温の上昇が続けば、何時でも起こり得るように思えます。
30m以上の暴風にはビニールハウスが耐えられないことはよく分かっているので、台風が近づく前に全ハウスの屋根被覆を撤去しました。梅雨の最中で屋根被覆は残しておきたいのですが、台風に備えて止むを得ずです。
結果、風はそよ風程度で、雨も全水瓶を満水させるほどには降らず、無事なのをほっとしつつも、どこか期待外れで拍子抜けするところがあります。
農業は天気の動向を注視しながら、一作一作がはらはらどきどきの連続で、新たな一作は常に未知なる一作で、無事辿り着けるかどうかも分からない不透明さの中にあります。闘う相手が到底敵わないお天気である以上、どんなに技術を積み上げても、自惚れることは先ずありません。
写真は出荷に辿り着いたピオーネです。着色は見る必要が無いところまで来ているようだし、糖度的には早いところでは18度域に入っているようです。加温の設定温度をぎりぎりまで下げて、粒の肥大にどの程度の影響が出たのか、やや肥大不足の房もありそうですが、答えは出荷を終えて総括されて出ます。
予定通り、ピオーネは7月15日から出荷いたします。001.JPG
posted by 明石 at 00:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 園主の独り言

2014年07月05日

峠を越えて

ブドウの摘粒に追い回されて続けていますが、最低限これだけは作るという房数はクリアして、峠は越えたようです。現在瀬戸ジャイアンツの二番手を摘粒中ですが、さすがに房がガチガチに固まって、ここまで固まったのを摘粒するのは久々だなと思いながらやっています。あと1000房程度作れば今年はそれでいいのですが、来年は二番手はトンネル栽培に戻して二週間程度遅らした方が良さそうとか、今年は想定外で夫婦二人だけでのブドウ作りとなったため、どこまでできるかやってみなければ分からないということもあって、何かと手探り状態です。
10年以上助けてもらったお手伝いさん二人が来られなくなったことを聞いた時から、できるところまでやれば良いと覚悟は決めていたのですが、予想以上に仕事を片付けているのは偏に奥さんが頑張っているからです。昨年までの仕事ぶりではここまでは無理だったはずで、奥さんの方も心構えが随分違って来ているようです。
職人の領域は作業員の頭数を増やしてもどうにもなりません。農学部の学生を使ってみてくれませんかと言われても、仕事をしてもらうより説明する時間が多くなって却ってマイナスですよと断り続けていますが、仕事をしてもらうには明石園芸仕様の職人に育てなければ使い物になりません。新しい人を入れて3年から5年かけてそこそこ仕事ができるレベルに育てるのがもう億劫です。
職人気質というのは品質にはどこまでも貪欲で、仕事をしてもらう人にそれをそのまま要求すると誰も耐えられず逃げ出してしまうのがせいぜいで、10点満点で7点程度であれば良しとすることをずっと自分に言い聞かせてきましたが、やはり我慢しなければというストレスは私に残ります。
今年はすっきりとした房作りができているようです。二人でやればできるんだと新たな発見でもあるかのようです。あとはお天気がこれを仕上げてくれるかどうかです。
品質にこだわらなくなったら私の農業暦は消滅します。小規模こだわり農業は、時代の動向への反逆というか、職人としての意地です。001.JPG
袋掛け前の「天山」です
posted by 明石 at 00:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 園主の独り言